前回、日本の製造業においては、現場の作業効率化だけではなく、経営管理視点から見た新しい生産管理システムの運用スタイルの確立が急務となっているという話をしました。今回はそうした観点からみた生産管理システムの導入目的に関して整理してみました。 管理目的は明確になっているか ある程度の規模の工場は、すでに何らかの生産管理システムを導入しているのが普通です。部品の手配作業や在庫管理作業を手作業で実施するのは難しいため、生産管理パッケージを使って生産管理システムを構築している企業も多いようです。 しかし、こうした企業が実際にコンピュータシステムを使って「生産管理」を実施しているといえるかどうかは分かりません。単なる「生産指図システム」としてだけ運用している企業も数多くいます。指図伝票だけはコンピュータから出力されていますが、管理用のデータ表示画面は社内の誰も見ていないといった企業です。これでは宝の持
![第3回 何のために生産管理システムを構築するのか](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4965fda7b43155021b71448d9184f953928c5e45/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Factive.nikkeibp.co.jp%2Farticle%2FActive%2F20121227%2F447226%2F3zu2.jpg)