AIによる顔認識システムで万引き犯に間違われ、妻や幼い娘たちの見ている前で誤認逮捕されてしまった――そんな事件が波紋を広げている。 AIによる顔認識は、白人と黒人やアジア系では最大100倍と言われる精度のばらつきがあり「AIのバイアス(偏見)問題」として知られている。 だが米デトロイト在住の42歳の黒人男性は、別人と間違われるだけでなく、実際に万引きの容疑者として誤認逮捕されてしまったのだという。 By Sheila Scarborough (CC BY 2.0) 顔認識の誤判定による誤認逮捕が捜査当局も認める形で表面化するのは、米国では初めてと見られている。 男性は30時間後に釈放され、起訴猶予処分となったものの、6月24日、市公安委員会に対して、公式の謝罪や捜査での顔認識システムの使用停止などを求める申し立てを行った。 顔認識のバイアスの問題は、米ミネアポリスの黒人男性死亡事件をきっか