JFS ニュースレター No.63 (2007年11月号) 私たちは経済や社会の進歩を測る指標として、よく「GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)」を使います。「GDPが上がった」と言っては喜び、「GDP成長率が十分ではない」と言っては、何らかの手を打とうとします。でも、ほんとうにGDPは伸びれば伸びるほどよいものなのでしょうか? GDPは、私たちの幸せの進歩を教えてくれるものなのでしょうか? GDPは、何であってもお金が動けば増えます。GDPは、人間の幸福に役立つ・役立たないに関わらず、あらゆる経済活動(モノの生産や流通)を合計するものなのです。何のためにお金が動いたかは不問です。ですから、交通事故が起これば起こるほど、環境破壊が進めば進むほど、家庭内暴力が起これば起こるほど、GDPは増えます。ばい煙からぜん息にかかった人の医療費や凶悪事件に投入される警官の超