外国人労働者の受け入れ拡大に向けて、新在留資格「特定技能」を盛り込んだ出入国管理法改正案が2日、閣議決定された。「人手不足」を理由に、大きな政策転換をする法案は、国会に議論の舞台を移す。ただ、肝心の受け入れ業種や人数は法案で示されず、制度全体は見えてこない。野党だけでなく、与党からも不満の声が上がっている。 政府・与党は8日の衆院本会議で改正案を審議入りさせる予定だ。しかし、国会では既に「生煮えだ」との批判が相次いでいる。 まず野党がただしているのが、受け入れ人数の見通しだ。2日の衆院予算委員会では国民民主党の奥野総一郎氏が「健康保険への影響もあり得る。どれぐらい増えるかあらかじめ示してほしい」と質問した。政府内には「初年度で4万人」という試算もあるが、山下貴司法相は「関係省庁と精査している。法案の審議に資するように説明したい」と述べるにとどめた。 受け入れ業種や人数を改正案に明記せず、法