担当の的野裕紀子さん(中)に近づくメジロドーベル(右)と当歳馬 名牝メジロドーベルは28歳になった今でも偉大な存在だ。早朝7時。北海道洞爺湖町にあるレイクヴィラファームで、メジロドーベルはリードホース(群れの精神的な存在、人間で言う保育士のような役割)として12組(24頭)の母子(子は早生まれの当歳馬)と一緒に放牧に出る。その姿には今でも走りの才能を感じさせるものがあるという。 「ダーッと走るんですけど、めちゃくちゃいい走りをしますよ。すごく柔らかい走り。横でひいているときでもすごく踏み込みがいいですし。たぶん私以外のどの人がひいてもすごい馬だとわるかと思います」と担当者の的野裕紀子さんは話す。阪神3歳牝馬S(現阪神JF)、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯連覇で、G1通算6勝の名牝。今でも北海道の広い大地で華麗な走りを見せている。 その姿を見つめる的野さんは実はメジロドーベルのライバル、