じゃじゃじゃじゃーん(クラシック音楽)。 貧弱なイメージも平気の平左でお送りするこの連載、今回の対決テーマは「指揮者」。 いきなりですが、オーケストラの指揮者って本当に必要なのかな? と疑問に感じたことありませんか。だって、楽員の皆さん、当然楽器演奏できるんでしょ。譜面もあるんだし。普通に合わせれば問題なさそうだけどなあ。 往年の大指揮者たちが自らの仕事について語った『指揮者の領分』(編:カール・バンベルガー/春秋社)の中で、20世紀を代表する指揮者のひとりであるブルーノ・ヴァルターは実際にこのような質問を受けたことがある、と書いています。 「演奏し、表現し、演奏上の困難を克服するのはオーケストラ楽員です。楽譜には彼らが演奏すべきことがすべて記されています。指揮者は彼らをまとめること以外に何かすることがあるのですか」 指揮者の仕事をまるでメトロノームの延長のように捉えるこの考えを