アメリカ議会で今、政府系メディア「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」の情報発信を強化すべきだとの議論が高まっている。背景にはロシア政府がウクライナで展開したプロパガンダ放送への危機感があるが、VOAが過度の宣伝色を出せば「自由な報道」の価値や信頼性を自ら否定しかねないとの懸念の声もあがっている。新たな冷戦と呼ばれる状況にアメリカはどう対処するのか。 出演:田中正良(ワシントン支局記者) 有馬 「混乱が続くウクライナ情勢。 その裏で、今、激しさを増しているのが『情報戦』。 アメリカとロシアの間の情報戦です。」 黒木 「去年(2013年)末から続くウクライナ危機では、ロシアのプーチン政権が国営テレビなどを総動員して、組織的な宣伝工作、いわゆるプロパガンダを展開したことが、クリミアの編入など事態を有利に進める大きなカギになったと指摘されています。」 有馬 「これに対し、アメリカ側でも、政府系