がん(悪性新生物)は日本人の死因の一番大きなものです(厚労省人口動態統計より)。多くのがんは高齢になるにつれて発がんのリスクがあがります。これは主に、細胞に遺伝子の異常が蓄積することや、様々な発がん因子に長期間さらされうること、体の免疫の機能が低下することによると考えられています。 一部のがんについては先天的なものなどの遺伝子の変異などでも起こることがあり、そういったがんは若い人にも起こりえます。しかし多くのがんは多数の因子が原因となって起こる ものであり、発症までには時間がかかるものが多いのですね。 一方、比較的若い人でもがんとなるリスクがあり、さらに一部は明確に防ぐことができるものがあります。それが、今回お話しする「感染症による発がん」です。 感染症による発がんとは 感染症とは、「病原体」が感染することによって起こる病気のことで、風邪やインフルエンザ、今流行している新型コロナウイルス感