日本映画歴代2位の興行収入240億円を突破し、中国、韓国などでも大ヒットしているアニメ映画「君の名は。」(新海誠監督)。しかし、1月に発表された映画専門誌「キネマ旬報」のベスト・テンでは圏外、米アカデミー賞長編アニメ賞ではノミネートもされず、アニメ作品のアカデミー賞といわれる米アニー賞でも受賞を逃した。興行成績と評価の間に表れた落差。そこにはどのような理由があるのだろう。 選考委員の“使命感” キネマ旬報のベスト・テンは、審査委員がそれぞれ1〜10位の作品を挙げる。1位は10点、2位は9点と順位を点数化し、その合計点で順位が決まる。 元編集長で現在は編集プロダクション、アヴァンティ・プラス代表取締役の関口裕子さんによると同誌のベスト・テンは「大勢の審査員に低い順位で投票されるより、少数でも1人1人に高い順位で投じられたほうが上位に入りやすい」傾向がある。 今回はどうだったのか。2月下旬号が