「『日本から輸入している木材は、盗伐された違法品ではないか』と、中国の環境NGOが日本に弁護士を派遣し、調査しています。ここまで事態を放置した日本政府の責任は、非常に重いですよ」 2017年から衆議院・農林水産委員会で、森林の盗伐問題を追及している、共産党の田村貴昭代議士(58)は、こう憤る。 7月11日、宮崎県国富町における「森林法違反容疑」、いわゆる “盗伐” の疑いで、同県の伐採業者、黒木林産社長の黒木達也容疑者(61)が逮捕された。同社は、県から認定を得た伐採業者でありながら、地主から許可を得ないまま、伐採をおこなっていたのだ。 「たまたま自分の山の前を通りかかったところ、盗伐の現場に出くわしました」 実際に、盗伐被害に遭ったA氏が語る。 「その場で注意すると、黒木林産の社員は伐採する場所を間違えただけだ、と主張しました。しかし、山林には標識杭が打ってあり、境界が明確にわかるように