将棋界は今、佐藤天彦名人に羽生善治竜王が挑戦する名人戦七番勝負が佳境を迎えている。佐藤名人が3勝2敗と防衛に王手をかけて、6月19日から山形県天童市で行われる第六局の開幕を待つ。天童は2年前に当時の羽生名人が佐藤挑戦者に破れて名人を失冠した地だ。あの日、大盤解説会場を出た瞬間に鳴り響いた雷鳴と降り出した豪雨に、神様の存在を信じた人は多かったろう。私もその一人である。羽生ファンとして、あの日の放心は昨日のことのようである。 しかし今から書こうとしているのは名人戦の話ではない。名人戦が佳境を迎える中、順位戦が始まった、と言いたかっただけである。すでに6月12日、A級順位戦・豊島将之八段—稲葉陽八段戦の開幕局から熱戦の火蓋が切られているが、今日(6/14)は順位戦B級1組1回戦が行われており、野月浩貴八段と行方尚史八段が盤を挟んでいる。 野月八段には、モンテディオ山形と将棋のコラボイベントでひと
![行方八段と野月八段、そして木村九段|yorinoaiko](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/cfd2827607faf67d005a1815292db97859cf9329/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F6831454%2Frectangle_large_type_2_2f48077743767ecba740b2ae212c3f7a.jpg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)