ルールを教えた後は自己学習のみで強くなった囲碁、将棋、チェスの人工知能(AI)「AlphaZero(アルファゼロ)」が、人間による従来の型にはまらない斬新なプレースタイルを身につけていることが分かった。棋譜を見た将棋の羽生善治竜王(48)も「将棋の新しい可能性を示している」と評価した。開発した英ディープマインド社が7日、米科学誌サイエンスで詳細を公表した。 アルファゼロの最大の特徴は、三つのゲームとも同じプログラムで学習させたことだ。自己対局を繰り返すと、最初はランダムな指し手や打ち手を示すが、勝敗の結果から次第に学び、より有利な手を選ぶようになる。一定の強さに達するまでの学習に要する時間は、チェスは約9時間、将棋は約12時間、囲碁は13日間。それぞれ世界チャンピオンレベルの他のAIを倒すまで強くなったという。従来の人工知能は実戦の棋譜を学習に使っていた。 同社のデミス・ハサビスCEO(最