「最高検のストーリーには乗らない」。元主任検事による証拠改ざんを隠した罪で起訴された大阪地検特捜部の大坪弘道・前部長(57)と佐賀元明・元副部長(49)は今月1日の逮捕後、一貫して否認してきたとされる。同期の弁護士らを中心に支援の輪も広がっており、公判に向けた最高検との対決姿勢を強めている。 「品格をもって闘う」。大坪前部長の弁護団によると、前部長は起訴された21日、接見した弁護士にそう語ったという。 前部長は、前田恒彦元検事(43)=証拠隠滅罪で起訴、懲戒免職=に押収資料改ざんを隠すよう指示したとする事件の構図を全面的に否定。供述調書は1通も作られていない。懲戒処分の手続き上、必要な弁明を聴くために大阪拘置所(大阪市都島区)を訪れた法務省関係者には、「懲戒される事実はない」と面会を拒んだという。 徹底抗戦の構えの大坪前部長を支える弁護団。司法修習生のころの前部長に実務を教えた第二東