だが、それだけでは説明が難しい部分も多い。ケネディ氏の前任者ジョン・ルース大使も自民党政権だった2009年8月19日に赴任後、翌日に信任状奉呈式、6日後に首相面談(当時は麻生太郎首相)というのは特別待遇だったが、ケネディ氏とは質的に大きな差が生じている。ルース大使が馬車に乗って皇居に入った時は、歓迎の人波どころか報道さえなかった。首相面談もたった10分ほどで終わった。もちろん食事もなかった。 日本のある報道機関の幹部は「馬車に乗って皇居に入るケネディ大使を歓迎するために4000人を超える人が集まり放送局が生中継しながら盛り上がる様子は、名門の家柄に憧れて信奉する日本人特有の価値観を見せている」と話した。安倍首相の破格的な接待も「ケネディ氏と同じ政治の名門の家柄出身という共感があるため」というものだ。保守指向の産経新聞は20日、「ケネディ一族は『米国の王室』に例えられるだけに、天皇陛下の信任