野村総合研究所(NRI)で約20年間勤務した後に、人材派遣大手スタッフサービスのCIO(最高情報責任者)を務めて急成長を支え、『ダメな“システム屋”にだまされるな!』(日経情報ストラテジー編)の著者でもある佐藤治夫氏が、情報システムの“ユーザー企業”における経営者・担当者の視点で、考慮するべきことや、効果的な情報化のノウハウなどを解説する。(毎週月曜日更新) 前々回(第37回)と前回(第38回)では、供給過多になっている成熟市場におけるIT(情報技術)活用・情報化について述べてきました。今回は、逆に供給不足の業界について書きます。 市場原理が原則通り働く分野においては、供給不足は一時的な状況であり、時間の経過とともに新たなプレーヤーの参入が続き、需給はマッチします。ところが需要はあるものの、供給がなかなか追いつかない分野があります。 介護業界で慢性的な人手不足が続く理由 介護業界がその代表