宮崎県内で感染拡大が止まらない口蹄疫。6月10日、恐れていた都城に飛び火。肉用牛と豚の生産額が日本一の同市は、宮崎県が口蹄疫侵入を死守してきた地域だ。家畜の移動制限は、ついに鹿児島県の一部を巻き込んでしまった。 そんな口蹄疫渦で、もう一つの隣接県、畜産王国といわれる熊本県でも、都城発症のニュースは、畜産農家を震撼させる事態となった。その中には私の知人の酪農家も入っている。県内では、人が集まる様々なイベントやスポーツ大会が相次いで中止。知人の住まいがある日本一のホタルの里でも、ホタル祭りが取り止めになったという。 それを知らずに訪れる観光客には、知人など、ホタル守りたちが早々の帰宅をお願いするに至っているらしい。宮崎からは九州の脊梁山脈を隔てた熊本で、何が起きているのか、知人を訪ねた。 「山が発光しながら動く」といわれるほどのホタルの里 熊本県下で屈指の畜産圏、菊池市。いっぽうで市内にはホタ