日本人の起源について、ゲノム分析が進み、これまで以上に複雑な混血モデルの詳細が明らかになってきた。 日本の統計数理研究所を含む研究グループが、モルキュラー・バイオロジー・アンド・エボリューション誌2015年3月10日号オンライン版で報告した。 「gwSNP」による解析 日本人のルーツに関する仮説が数多く提唱されてきた。主なものに小さな突然変異を起こしたと見る「小進化説」、民族の入れ替わりがあったと見る「置換説」、複数の人種が混ざったと見る「混血説」の3 つがある。このうち最近では、混血モデルが広く採用されている。 このモデルによると、狩猟民族である縄文人は、東南アジアに起源があり、1万年以上前に日本列島に住みつき、弥生人(2000年前~3000年前に東アジア大陸から移住してきた農耕民族)と混じったと考えられる。一方、縄文人と弥生人の形態学的違いは、生活様式の変化に伴う微細な進化で説明で