心身症とは 心身症という言葉を知らない人はいませんが、あまり正しく理解されていないようです。しばしば神経症(いわゆるノイローゼ)と混同され、「心の病である」と思われています。この「心の病」という捉え方そのものは正しくて、誤っていませんが、少し本質から外れた捉え方になりますし、時には精神病と混同されている場合さえあります。心身症とは特定の病気を言うのでなく、心が大きく関与する病気の群に付けられた名称で、最も重要なことは「基本は体の病気」ということです。 少し難しい言い方になりますが、定義としては「『心身症は身体の病気』だが、その発症や経過に『心理・社会的因子』が大きく影響しているもの」となります。ですから、心理治療が大きな力をもちますが、体の治療が必要なのはいうまでもありません。 最近、よく見かける「心療内科」という科は、心理治療をする内科という意味で、この心身症を専門的に診る医療機関です。