奈良市の唐招提寺で、平成の大修理が行われている国の重要文化財の御影堂を建物ごと移動させる作業が21日から本格的に始まりました。 地盤を補強するため境内にある建物をそのまま一時的に移動させることになっていて、このうち「宸殿(しんでん)」と呼ばれる建物を移動させる作業が21日から本格的に始まりました。 「宸殿」は東西23メートル、南北15メートルで、重さはおよそ90トンあり、作業のため下にはレールが敷かれていて、4つの油圧ジャッキで水平に押すとゆっくりと動き出しました。 これからおよそ2か月かけて30メートルほど北へ移動させ、もとの地盤の補強だけでなく、発掘調査もしたうえで建物を戻し、屋根のふき替えなどを行うということです。 唐招提寺の西山明彦長老は、「工事を終えて、皆さんにお参りして頂く日が来ることを楽しみにしています」と話しています。 国宝の「鑑真和上坐像」をまつる唐招提寺の御影堂は、江戸