8月に道内を襲った一連の台風が、食品加工業界に大きな打撃を与えている。ジャガイモやビートをはじめとする原料が甚大な被害を受けて今後の調達が見通せなくなっている上に、各地の食品工場も河川の氾濫に伴う浸水や断水で、操業に支障をきたしている状況だ。道外の工場で代替生産する動きも出始めるなど、影響が長引きそうだ。 8月30日に最接近した台風10号による大雨被害をまともに食らったのが、スナック菓子大手の湖池屋(東京)が、ふらの農協(富良野市)に製造を委託するポテトチップス工場(上川管内南富良野町)だ。 「カラムーチョ」などの主力商品を生産しているが、工場が立つ南富良野町幾寅地区は、空知川の決壊で広範囲が水浸しになり、工場も同31日から操業を停止している。再開のめども立たず、湖池屋は5日にも埼玉県と京都府の3工場で代替生産を始める。「2009年の南富良野の工場稼働以来、初めてのこと。原料のジャガイ