北朝鮮の人権侵害を懸念し、拉致問題の早急な解決を求める決議を21日採択した国連総会第3委員会(人権)で、北朝鮮代表団は同日、決議案について「すべて拒否する」と表明し、反発した。採決前の討論で述べた。 一方、採決で賛成した国は112に上り、過去最多。反対は北朝鮮、中国、ロシアなど16、棄権は55だった。 北朝鮮は「決議案が言う人権侵害などない。これは人権の政治問題化であり(北朝鮮に対する)敵対姿勢の宣言であって、純粋な人権とは関係ないものだ」と主張した。 決議は今後、本会議で審議される。日本の西田恒夫国連大使は記者団に対し「本会議でも国際社会が北朝鮮の人権状況改善のため強いメッセージを出すことを望む」と述べ、本会議採択に向け多くの国の賛同を呼び掛けた。(共同)