インドで昨年末に起きた女子学生への集団レイプ事件は、経済成長が続くIT(情報通信)大国・インドの「恥部」をさらけ出した。しかも事件後もレイプ事件はさまざまな場所で相次ぐ。小学校の校長室横のトイレで被害にあった女児もいる。むき出しの欲望を女性に強要する男たちに、犯罪を見て見ぬふりを決め込む周囲の人…。経済的に躍進しても、この国には歪(ゆが)んだ差別意識が潜んでいる。強制わいせつ・強姦事件の認知件数が全国最悪レベルの大阪。卑劣な犯罪をなくさなければ、地域としての「信任」は得られない。(木村成宏)凶悪犯罪と、無関心を装う周囲 女子学生に対する集団レイプ事件は昨年12月16日に起きた。年が明けても、レイプ事件は相次ぐ。被害にあった女性(32)が木につるされ、9歳の女児は被害後に殺害された。今月14日には、南部ゴア州の小学校で、校長室横のトイレで女児が何者かに襲われ、管理責任を問われた校長が逮捕され