日本の夏といえば、やはり花火だ。しかし打ち上げ花火は、数ある被写体の中でも難しい部類に入る。高さは? 大きさは? ISO感度設定は? 絞りは? シャッター速度は? と、経験がないと不明な点だらけだろう。さらに失敗の確率が高く、良い1コマを得るために何10コマも無駄にすることが多い。今回はEOS Kiss Digital Nを使い、都内の花火大会を撮影してみた。(写真と文:小山伸也) 多くの花火大会は夏に開催される。日本の夏は気温が高いだけでなく、湿度も高い。通常の撮影のように数10m程度の撮影距離ならば湿度を気にする必要はないのだが、数百mあるいは1kmを越す撮影距離の場合、湿度が高いと曇りガラスを通して撮影しているようになり、キレイに写し込むことができない。 最初から難点を強調してしまったが、それだけにフィルムカメラを使うよりも、デジタルカメラを使ったほうが経済的な被写体といえる。まずは