小学生の頃、親と激しい言い争いをした。 1年生か、2年生だったか。 理由は忘れてしまったが、私には私なりの言い分があって、それが上手く伝わらないことに腹を立て、死んでやる!と思った。 とは言えまだまだちびっこ。痛かったり苦しいのは嫌だ。 ドラマで、冬山で遭難した人たちが「寝るな!死ぬぞ!」と頬を叩き合っていたことを思い出した。どうやら冬山で寝ると死んでしまうらしい。 それならわりと簡単かも…と私は山に行くことにした。 とはいえ、当時の私が住んでいたところは北海道、石狩平野。 本当の「山」は遥か遠くだ。 登山をしたこともなかった私は、とりあえず家の近所の雪山で寝ることにした。 除雪車が早朝からガンガン地響きを轟かせるような地域にお住まいの方ならお分かりだろうが、豪雪地帯の空き地や行き止まりには大抵巨大な雪マウンテンがそびえ立っているものだ。 2階建ての家くらいの高さの、その雪山によじ登り、て