民主党が小沢一郎代表をめぐる違法献金疑惑で揺れる中、共産党が好機到来とばかりにほくそ笑んでいる。同党は「蟹工船」ブームで若者を中心に関心を集めるなど元気だが、「自民党もダメ、民主党もダメ」という世論が高まれば、次期衆院選で“確かな第三極”の姿が明確になり、行き場のない無党派層の支持が集められるのではないか計算する。果たして…。 近年の国政選挙で民主党は「反自民・公明票」の受け皿として野党では独り勝ちし、次期衆院選で政権交代を果たすのは確実ともみられていた。だが、小沢氏側の疑惑で民主党がつまずきつつあり、共産党は「麻生政権迷走で民主党に緊急避難的に流れていた支持層の一部をわが党が取り込める」(共産党関係者)とにんまりだ。 同党が5日の幹部会で「金権腐敗政治」の一掃に向けた「共産党の役割」をアピールする方針を確認したのも、その戦略上にある。 共産党は平成19年10月以降、新規入党者数は16カ月