失はれる物語 (角川文庫) 作者: 乙一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/06/24メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 77回この商品を含むブログ (249件) を見る 乙一は現代日本で最も注目される短編作家のひとりである。 弱冠16歳にしてトリッキーな怪奇小説「夏と花火とわたしの死体」を書き下ろし、17歳のとき同作品でデビュー。 その後、「はじめ」、「平面いぬ。」、「しあわせは子猫のかたち」、「傷」などの珠玉の短篇をつぎつぎと発表、ライトノベルの枠に収まりきらない異色の天才作家として注目を浴びることになる。 なるのだが、実は乙一の作品が一般的な評価を受けることになるのは、じつはハードカバーで異形の推理小説「GOTH」を発表したあとのことになる。 それまでのかれは、ライトノベルのジャンルであまりにもライトノベルらしくない作品を書きつづける無名の作家に過ぎなかった。しかし