平成21年といふ新しい年を迎へて、我が国が官民挙げて取り組むべき重要な国家的課題は何々であらうか。是非に且(か)つ緊急に解決しておかなければならぬ懸案は次々と思ひ浮かぶのだが、昨年12月19日に今上(きんじょう)天皇御在位20年奉祝の式典が執行(とりおこな)はれ、本年11月12日には平成2年の即位の御大典挙行から20年目といふ奉祝行事が開催されるといふ予定に鑑(かんが)みても、次の一事こそ本年といふこの機会を捉(とら)へて何とか解決に漕(こ)ぎつけたい喫緊の大事である。 即(すなわ)ち、平成18年9月6日、秋篠宮家に待望の皇位継承権を保有せられる男児として悠仁(ひさひと)親王殿下が御誕生になつたことは、文字通りに暗夜に曙光のさし初(そ)めた如き慶(よろこ)びを国民にもたらしてくれたのであつたが、反面、皇位継承といふ国家最大の重儀の末長い安定をと志して展開されてゐた国民運動の熱気が、御慶事を