2009年10月27日のブックマーク (2件)

  • 『自壊する帝国』 佐藤優 (新潮文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 佐藤優氏は1987年にロシア語研修のためにモスクワ大学言語学部に留学した後、そのままモスクワに在勤する。途中、中断はあるが、モスクワ勤務は1995年まで7年8ヶ月にわたる。この間、1991年のソ連崩壊やエリツィン政権の成立があった。異例の長期モスクワ勤務は著者がつくりあげた人脈が必要とされた結果だろう。 クレムリン内部だけでなく、独立派にまで人脈をもっていた著者が現場で目撃したソ連崩壊のドキュメントというだけでも重要だが、著者はソ連崩壊のような歴史事件になると政治学や経済学では間にあわず、哲学や神学のレベルで受けとめる必要があると書いている。書は思想の問題としてソ連崩壊を考えようとしているのである。自己の経験を思想レベルに昇華しようという努力が書の特質となっている。 著者がソ連=ロシアと係わるようになったのも神学がらみだった。著者は学部と大学院を通じて「プラハの

    『自壊する帝国』 佐藤優 (新潮文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    hakkatabaco
    hakkatabaco 2009/10/27
    「あんな重要な秘密を、僕みたいな西側の、それも下っ端の外交官に教えてくれた理由はなんですか。」 「人間は生き死にに関わる状況になると誰かに本当のことを伝えておきたくなるんだよ。真実を伝えたいという欲望
  • 『国家の罠』 佐藤優 (新潮文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 先日、最高裁で有罪が確定した元外務省主任分析官、佐藤優氏の手記である。 書は右から左までさまざまな立場の人に絶賛されたベストセラーであり、今さら感があるが、読むタイミングを逃していたので(みんなが読んでいるを手にとるのは若干抵抗があるのである)、有罪が確定した機会に読んでみた。 面白いとは聞いていたが聞きしに勝る面白さで、密度の高い文章が550頁つづくのに二日で読みきった。その後も佐藤氏のを読みつづけ、主要なを一通り読みおえたので、ここでまとめて感想を書いておきたい。 (一つのテーマでまとめて感想を書くことについて、キャンペーンをやらせているのではないかと「書評空間」事務局に苦情があったそうだが、まったくの誤解である。テーマを決めて感想を書くのは1998年以来ネットでつづけているわたしの流儀なので御容赦いただきたい。選書の方針については拙サイトの10月24日付

    『国家の罠』 佐藤優 (新潮文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    hakkatabaco
    hakkatabaco 2009/10/27
    「あなたを捕まえた理由は簡単。鈴木宗男に繋げる事件を作るため。国策捜査は『時代のけじめ』をつけるために必要なんです。時代を転換するために、何か象徴的な事件を作り出して、それを断罪するのです」