人を傷つけるようなことを言って,虚を衝いてやったぞと得意気になっている人たちや,その指摘が間違ってはいないとして「それを言うことで私にどう思わせたいのか」と思う人たちは,少なくなかった。 ただ,それによって私がどんなに嫌な思いをしたとしても,たとえ今でも根に持っていたとしても,誰一人私からお茶を取り上げることはできなかった。*1 だから今は,何を言ってくる人がいても,彼らは私にお茶を辞めさせられない程度の影響力しかないと分かる。私の人生から消えたのは,お茶ではなく彼らの方だ。 言われた言葉を忘れにくい性質で,その人自身に関する記憶からまず薄れていく。そして抜け殻になった言葉だけ,いつまでも勝手に覚えている。 その言葉そのものより,その後自分の中で解釈されていった結果しか,頭には残っていない。 生身の心で言葉を聞いてみた場合 ガバーッと開いたむき出しみたいな心で,これまで人間に会い続けてきた