アストロアーツの上山です。この記事は、NHKドラマ「舟を編む」(※)にインスパイアされて書いたものです。原作を読んで胸を打たれてからもう数年が経ちましたが、ドラマを通して改めて感動をもらい、思わず筆を取りました。「言葉を編む」ように、「宙を編む」こともまた、意味と愛情のある行為だと感じています。 ※三浦しをん作の長編小説。2012年本屋大賞受賞。玄武書房の辞書編集部を舞台に、主人公の馬締光也らが辞書「大渡海」の編纂にかける情熱を描く。2024年にはNHKで連続ドラマ化。 プラネタリウムは、宇宙という果てしない大海原を旅するための舟のようなものです。 空を見上げれば、そこには138億光年もの広がりを持つ宇宙が静かに、しかし確かに存在しています。 昼間は青空に隠れて見えない星々も、夜になるとその姿を現します。肉眼で見える星の中には、数百年、あるいは数百万年も前の光がようやく届いているものもあり