「何とか還元水」や農水省関連財団がらみのスキャンダルを追求されていた松岡農水省大臣が首をつって自殺した。 政治家は一般人とは違う。公的立場ということはどういうことなのか。自分の後ろには何千、何万、時には何十万人の選挙民がいるのと同じだ。その人たちを代表しているのだ。自分が口をつぐんで自分と一緒に秘密を持っていけばそれで済むというものではない。 政治家には説明責任がある。何のために政治家になったのか、少なくとも初心は金儲けのためではなかったはずだ。日本の農業が瀬戸際に立っていることは、林野庁出身の役人であった松岡氏にはよく分かっていただろう。分かっているのに日本の農業を食い物にしたのだろうか。 人間は間違えることもあるが、正すこともできる。自分が何をしてきたのか、何がいけなかったのか、どうすればよいのか、政治家なら、明らかにすべきだった。その最低限の務めも果たさず死ぬのは卑怯だ。 松岡氏の熊