自慢じゃないが頭が悪い。数IIであっぷあっぷし、物理で頭が壊れそうになり、化学でどうやって逃げようかと算段した。生物だけは好きだったが。 何時間かけても数学は解けず、理解できず、解き方を丸暗記して成績だけは良かったが、訳の分からないままだった。物理は1問解くのにうんうんいいながら1時間以上もかかった上に、授業中はお客様状態だった。化学は絶えず遅刻し敵対関係にあった。 高校生の頃、すべてが必須科目だった。日本史も世界史も地理も漢文も古文もあらゆるものをなぜこんなに多いのかとぶつぶつ言いながら履修した。 ちっとも高校生には優しくなかったが、正しいことだったと今振り返れば思う。若くてまだ脳が柔軟であらゆることを吸収できるときには出来る限り様々なことに触れることは大事なことだ。知ると言うことは階段を一段上ることだと私は思っている。一段上る毎にそれまで見えなかった世界が見えてくる。それは喜びであり、