幸村誠『ヴィンランド・サガ』(講談社)は面白すぎる。 以前に記事を書いたのはもう二年も前か…。 この作品、なにがいいってアシェラッドがいいんですよ。狡猾・ニヒル・妙な義理堅さ、悪の魅力とかいうと陳腐ですが、なんか突き抜けちゃってる人ですよ。 http://d.hatena.ne.jp/nagaichi/20060409/1144561949 この物語でアシェラッドに注目すべきという認識はいまも変わらない。主人公のトルフィンはまだ未熟で、5巻までのストーリーの背骨を支えてるのは、ほとんどアシェラッドの複雑怪奇にみえる人格によるもの。まあ6巻以降、少しずつ変わっていくことを予感させるけども。 ガンダムのストーリーの背骨をアムロよりシャアが支えていると喩えれば分かりやすいか。 アシェラッドの屈折してみえる性格はみせかけで、実はかれは動機的にはかなり単純な人間であり、優れた主君に仕えたい(5巻P8