鳥取県の鳥取砂丘を月面に見立てて探査車を走らせる実験が9月に行われる。世界16の民間チームが宇宙開発レースでしのぎを削っており、日本から唯一参加しているチーム「HAKUTO(ハクト)」が宇宙に向かう前の訓練地に選んだ。砂丘を管理する県も「宇宙に鳥取の名をとどろかせる好機」と、支援に乗り出した。 レースは米グーグル社などが支援する民間財団が、宇宙ビジネスの育成などを目的に2007年に開始。世界各国の16チームが独自開発した探査機を月面で500メートル以上移動させ、現地から高精度の動画と静止画を地球に送るまでを競う。 当面の期限は17年末までで、優勝チームには2000万ドル(約21億3000万円)が贈られる。ハクトも優勝候補の一角とされ、来年、米フロリダ州から民間ロケットで打ち上げる予定だ。