ブラックホール、超新星残骸、銀河団――。そんな謎だらけの天体をX線で詳しく観測する使命を背負って、X線天文衛星「ひとみ」が打ち上げられたのは、いまから約7年前の2016年2月17日のことだった。 しかし、わずか1か月後に衛星に問題が発生し、そのまま復旧することなく、4月には運用を断念することになった。 志半ばで悲劇に見舞われた「ひとみ」だったが、その性能はすさまじく、運用を終えるまでに行われたわずかな時間の試験観測でも、論文誌『ネイチャー』に掲載されるほどの科学成果を生み出した。 「『ひとみ』の使命を、そしてX線天文学の火を絶やしてはならない」――。世界中の研究者の決意、期待をすべて注ぎ込み、待望のX線天文衛星が復活した。その名は「X線分光撮像衛星(XRISM、クリズム)」である。 JAXA種子島宇宙センターで公開された「X線分光撮像衛星(XRISM)」 XRISMが目指すもの XRISM
![“熱い宇宙の中を観る瞳”が復活! JAXA「X線分光撮像衛星(XRISM)」のすべて](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b8c9481fe7612daccc9439d2fac229a5d37e7534/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnews.mynavi.jp%2Ftechplus%2Farticle%2F20230823-2754571%2Fogp_images%2Fogp.jpg)