経済産業省は22日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを用いる再生医療の産業化に関する有識者研究会に報告書案を提示した。再生医療関連産業の市場規模が平成24年の260億円から42年には1.6兆円にまで拡大するとの予測を盛り込んだ。成長性を具体的に示すことで、企業による新規参入を促す狙い。 報告書案は、有識者からなる「再生医療の実用化・産業化に関する研究会」に提示。24年時点での市場規模は、人工皮膚など既に実用化されている製品と、細胞の培養装置などの周辺産業を合わせた金額となる。 将来的には、iPS細胞を使った医療技術の進歩により、再生可能な臓器などの幅が広がり、従来の治療法に置き換わることなどを見込む。それにより、62年には市場規模が3.8兆円に達するとみる。世界全体では24年に3400億円、42年に17兆円、62年に53兆円に拡大すると予測する。 報告書案では、商品化にあたり再生医