入社時の初任給が同じでも、十数年経つと、同じ会社内でさえ年収には差が出てくる。しかし、この差は、同じ会社内より業界間のほうが大きくなることを知っているだろうか。 たとえば、繊維・アパレル業界に属する大手総合衣料問屋のプロルート丸光と、化学業界に属する工業用洗剤でトップクラスのパーカーコーポレーション。この2社はともに2017年4月入社時の初任給は20.9万円と、上場企業の平均大卒初任給と同じだ。だが、40歳のモデル年収はプロルート丸光が349万円であるのに対し、パーカーコーポレーションは680万円。その差は実に331万円、約2倍の差が生じている。 この差は、もちろん個社の給与政策の影響もあるが、業界を取り巻く事業環境が違うことが大きい。逆に言えば同じ業界に属する企業は、おのずと給与体系も似たものとなる。 コンサル業界では3000万円台の企業も 東洋経済では、毎年発刊している『「会社四季報」