15日、三田の演説館に、金文京さんの「漢詩から見た福澤諭吉の人生観」と いう講演を聴きに行った。 福澤諭吉協会と慶應義塾福澤研究センターの共催 の公開講演会である。 金文京さんは、京都大学人文科学研究所教授、2005 年4月から2009年3月まで同研究所長を務めた。 慶應の文学部卒業後、京 大大学院中国語学文学専攻博士課程修了、慶應の助教授を経て、京大の教授に なったのだそうだ。 専攻は、中国の小説、演劇および講唱文学の歴史。 福 澤諭吉協会の『福澤手帖』に、もう6年間も「福澤諭吉の漢詩」を連載されて いるが、まだ半分だという。 福沢の漢詩は、全集20巻「詩集」に136首が収録されている。 製作時期 は、文久2(1862)年の欧州旅行中、ペテルブルグとイスパニア沖で作った2 首(前者は『福翁自伝』に引用)以外は、明治11(1878)年から31(1898) 年、数え年で45歳から65歳の間で