「銀行ゼロ時代」 (高橋克英著、朝日新聞出版) Over view 私たちの生活や企業経営で欠かせない銀行業界は現在人口減少と超低金利に加え、キャッシュレス化、フィンテック(ITを駆使した金融サ―ビス)などのデジタル化が進む一方で、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)をはじめとしたデジタル・プラットフォーマーの金融界への進出により激動の中にあります。 この状況は働く人が消え、店舗が消え、銀行そのものが消える可能性があり「銀行ゼロ時代」(高橋克英著、朝日新聞出版)が到来しかねないと警鐘を鳴らしています。 全国銀行協会の調べでは銀行の本業である貸出金利息収入は、メガバンク、地方銀行など全国115行合計で、2015年度が5兆1655億円が18年度が4兆5020億円に減少。貸出金利回りに有価証券利回りなどを勘案した資金運用利回りから資金調達原価を引いた「総資金利ざや」に至っては