先進国の観点では“アイデア商品”であっても、途上国のへき地ではなかなか受け入れられないモノがある。昼間の太陽で発電し、夜間は照明として使える三洋電機の「ソーラーランタン」もそのひとつだ。 三洋電機は、このソーラーランタンをBOP(bottom of the pyramid)ビジネスの商材と位置づけ、途上国への売り込みに力を注いでいる。最大の強みは、変換効率世界一の太陽光パネル。約6時間の充電で、最大20時間照らすことが可能だ。途上国の無電化地域でポピュラーな「灯油ランプ」のように黒煙も出ないし、これによって村民が肺を患い、命を落とすこともない。不注意で火事も起きない。もちろん電気は不要だ。 一見すると、ソーラーランタンは良いことだらけに映る。三洋電機の堀田隆之担当課長(経営企画本部渉外部)も「商機はある。ビジネスを展開するため、国連開発計画(UNDP)と連携を模索している最中だ」と自信を