大阪市の橋下徹市長は29日、公益財団法人「文楽協会」(同市中央区)への補助金について、予算ヒアリングのため申し入れた面会を人間国宝に拒否されたとして、「特権意識にまみれた今の文楽界を守る必要はない」と、全額カットする意向を表明した。市は今年度本格予算案に昨年度比25%減の3900万円を計上しているが、橋下市長は議会で可決されても執行しない方針=写真は「曽根崎心中」の一場面。 文楽トップの人間国宝、竹本住大夫(すみたゆう)さんは「面会の申し込みがあったとは聞いていません」と驚き、「こっちが会いたいです」と話した。全額カットには「運営していけません」と話した。【林由紀子、宮辻政夫】