深刻な症状ではないにも関わらず、気軽に利用する人が後を絶たない救急車。そのため、救急車を有料化したほうが良いのではないかという意見も噴出しているが、意外なことに、この声に反対を唱える救急隊員が多いという。 東京都渋谷区の救急隊員として働くYさんは言う。 「渋谷区は土地柄、急性アルコール中毒を筆頭に、若気の至りで救急車を要請するケースが多い。ただでさえ、そういった安易な発想で救急車を呼ぶことが多く、困っているのが現状です。そこに輪をかけて、有料化にでもしたものなら、『金払ってんだから、早く行け!』『まだ見つからないのかよ!』など、有料を逆手に取って、何を言い出すか分かったものではない。これじゃタクシーの運転手と変わらなくなってしまう」 日本では無料の救急車だが、世界各国はというと、アメリカ・ロサンゼルスでは約4万5000円、ニューヨークでは約3万円、カナダ・バンクーバーは約6万円という具合に