福山工業高(福山市)の生徒が、原爆で失われた爆心地の街並みをバーチャルリアリティー(VR)技術で再現しようとしている。ゴーグル型の装置を着けると、再現した仮想空間が映像と音で広がり、歩くような「体験」もできる。「失われた暮らしを、誰もが実感できるようにしたい」と、爆心地の半径300メートルのエリアで来夏の完成を目指す。(高本友子) ゴーグル型の装置に、原爆ドーム前身の広島県産業奨励館の映像が現れる。360度の仮想空間で、元安川にはボートが浮かぶ。路面電車が走る相生橋の上、旧中島地区(現平和記念公園)へと、コントローラーで景色が変わる。空間内を「歩く」こともできる。 計算技術研究部の3年生を中心とした約10人が、コンピューターを使い制作。機材費は部員で出し合った。今後、遊ぶ子どもや車の音、建物の看板なども加え、被爆直前を再現する。部長の2年平田翼さん(17)は「VRなら昔のことが想像しやすい
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