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  • 「男たちの旅路」が問うた老いへの敬意 | 医をめぐる情景 | 上田諭 | 毎日新聞「医療プレミア」

    NHKドラマ「男たちの旅路 シルバー・シート」(1977年) 高齢者は、若いころに比べれば弱くもろい。活動は緩慢になり、思考力も能率が低下する。それは誰にも訪れる加齢の現象である。しかし当然だが、高齢者はもとから高齢者だったわけではない。 若年から長い間の会社勤めをし、または自営で店を切り盛りしていた。あるいは家事を一手に引き受け、また育児をこなしていた。さらには、書や舞踊や三味線にたけ、弟子を育てたかもしれない。スポーツの仲間と競技会で活躍していた人もいただろう。高齢者はそれら長い間の道のりを背負って、高齢者になったのである。 人は高齢者を見たとき、そのことをなかなか思い起こせない。動作が鈍く、認知能力が心配な年老いた人だ、とだけ思ってしまう。とくに医療者は病にだけ注目してしまい、人生には思いが及ばない。

    「男たちの旅路」が問うた老いへの敬意 | 医をめぐる情景 | 上田諭 | 毎日新聞「医療プレミア」
  • 車で社会復帰:警察見解不明確で現場混乱 | 毎日新聞

    あみの自動車教習所での運転評価を終え、車を降りる男性(中央)。右は同乗していた指導教官、左は作業療法士=京都府京丹後市で2017年11月 脳卒中などのリハビリを終えた人の運転再開支援で、警察の対応が不明確なため、現場の支援活動が制限される事態が起こっている。京都府では過去、一般道路上での運転能力評価を府警の担当者が禁じたように現場で受け止められ、実社会での運転能力が不明なまま運転にゴーサインが出される慣行が続いていた。府警は先月の取材に一転、路上での評価を認めた。 「いやあ練習になった。疲れました」。京都府京丹後市の「あみの自動車教習所」での運転能力評価「運転リハビリ・サポート」を終えた男性(58)は話す。2カ月前に脳梗塞(こうそく)になったが丹後中央病院でのリハビリで回復。自動車整備の仕事に戻るのに車が必要で、病院での厳しい検査を経て、運転能力を評価してもらった。教習所内でたっぷり2時間

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  • ひと・ちば:発達障害児童支援NPOの理事長 小田知宏さん /千葉 | 毎日新聞

  • 取手いじめ:友の自殺「学校は隠した」 元同級生が不信感 | 毎日新聞

    美帆さん(仮名)は、誕生日に中島菜保子さんからプレゼントされたネックレスを大事に持っている。奥の写真は生前の菜保子さん=茨城県取手市で、玉腰美那子撮影 2015年11月に茨城県取手市立中3年の中島菜保子さん(当時15歳)がいじめへの苦しみを日記に残して自殺した問題で、20日に開かれる県の第三者調査委員会を前に、同級生だった4人が毎日新聞の取材に応じた。学校や市教育委員会が当時、「受験への配慮」を理由に自殺の事実などを伏せたまま生徒らに調査した上で「いじめはなかった」と結論づけたことについて、「隠さず言ってほしかった」と異口同音に語った。2年が過ぎても、大人たちへの不信感を拭えないという。【玉腰美那子】

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  • ひと:スザンナ・キャハランさん=「悪魔払い」されてきた難病の映画の原作者 | 毎日新聞

    スザンナ・キャハラン(Susannah Cahalan)さん(32) 何人もの医師の診察・検査を経て、アルコール依存症や統合失調症など精神疾患を疑われた後、脳炎治療で権威ある医師によって「抗NMDA受容体脳炎」と診断された。卵巣腫瘍などによる免疫反応でできた抗体が脳を「攻撃」して発症すると分かる2007年までは、幻覚や幻聴、けいれん発作などの症状から「悪魔払い」もされてきた病だ。 09年に発症し、約1カ月の入院治療を経て、7カ月後に職場復帰。難病を多くの人に知ってもらおうと、ニューヨーク・ポスト紙の上司の勧めで体験を記事にした。覚えていることは「少なく」、医師や家族、友人、同僚に聞き取り、医療記録を突き合わせ「記憶の穴」を埋めた。「記者のスキルが役立った」記事は大きな反響を呼び、取材を重ねて書籍化。ベストセラーとなり映画になった。

    ひと:スザンナ・キャハランさん=「悪魔払い」されてきた難病の映画の原作者 | 毎日新聞
  • 大学生悩み相談:発達障害、対人関係、うつ…急増 名大、15年で2.5倍 窓口ピンチ | 毎日新聞

  • 大学生:悩み相談急増、窓口ピンチ 名大15年で2.5倍 | 毎日新聞

    発達障害などが理由で学校生活に困難を感じ、大学の相談窓口を訪れる学生が増えている。悩みを学校に率直に打ち明けられる若い世代が増えてきた一方で、大学側は要員事情などからカウンセリング回数を絞らざるを得ないなど、対応が追いつかない事態になっている。【太田敦子】 名古屋大では2016年度、対人関係の悩み、学習意欲の低下、うつなどを理由に相談窓口「学生相談総合センター」を訪れた人数は教員や親も含め1523人だった。開設した01年度比で2.5倍以上に増え、大学院生を含む全学生約1万6000人の1割近くに当たる。要員不足から担当者は昼休みを返上するなど、2週間以内に初回の相談に応じるよう対応している。 学年別では、ゼミや研究室での活動が増える3、4年生や修士課程の学生が70%以上を占めた。センター長の松真理子教授(臨床心理学)は「大教室の講義はいいが、ゼミなど少人数のグループで行う授業になると対人関

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  • 米軍ヘリ窓落下:「次は何が落ちてくるのか」悲痛な訴え | 毎日新聞

    米軍ヘリの窓が校庭に落下した事故から一夜が明け、保護者や教職員らに見守られながら登校する市立普天間第二小の児童たち=沖縄県宜野湾市で2017年12月14日午前7時58分、森園道子撮影 沖縄の空から爆音は消えなかった。沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小学校の校庭に米軍ヘリの窓が落下した事故から一夜明けた14日、米軍は同小に隣接する普天間飛行場で米軍機の飛行を再開させた。同小の上空でもオスプレイなどの米軍機が飛び交い、学校関係者や住民からは「安心して暮らせない」と悲痛な訴えが漏れた。 同小では昼過ぎ、福田達夫防衛政務官が現場となった校庭を視察した。視察中も周囲では米軍機が爆音とともに飛び交った。喜屋武(きゃん)悦子校長と福田政務官との面談は非公開だったが、宜野湾市教育委員会によると、喜屋武校長は、学校の上空を飛ばないとの回答が沖縄防衛局から得られるまでは校庭利用を再開できないという要望を改めて伝

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  • 抗NMDA受容体脳炎:克服の米国人記者「いつか治ると信じる力、支える力が命を救う」 | 毎日新聞

    映画「彼女が目覚めるその日まで」原作者インタビュー 「悪魔払い」されてきた難病「抗NMDA受容体脳炎」を発症し7カ月後に職場復帰した米国の新聞記者、スザンナ・キャハランさん(32)の闘病体験記を原作とした米国映画「彼女が目覚めるその日まで」が16日から全国公開される。作のプロデューサーを自ら務め、多くの人に病気を知ってもらおうと活動するスザンナさん。公開を前に来日した機会に、病気を体験しての思いや闘病記をまとめた苦労、観客へのメッセージなどを聞いた。【聞き手・照山哲史】 <抗NMDA受容体脳炎は、卵巣奇形腫などによる免疫反応でできた抗体が脳を「攻撃」することで発症する。頭痛など風邪に似た症状で始まり、数日で幻覚や幻聴などの精神症状が表れる。けいれん発作や意識障害を伴い、昏睡(こんすい)状態に陥ることもあり、自分の意思と無関係に体が奇妙に動く症状も特徴的だ。病気の仕組みが2007年に解明

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  • こころの天気図:いじめ防止を地域で=東京大教授、精神科医 佐々木司 | 毎日新聞

  • 青森いじめ自殺:半年ぶり調査再開 後任を全員県外から | 毎日新聞

    青森市立中2年の葛西りまさん(当時13歳)が昨年8月にいじめ被害を訴えて自殺した問題で、背景を調べる市教育委員会のいじめ防止対策審議会の会合が6日夜、東京都内であった。審議会は今春に報告書案をまとめたが遺族が不服を訴え、報告書を答申しないまま委員全員が5月末で退任。後任を全員県外から選び、約半年ぶりに調査を再開した。 新たな委員は弁護士や精神科医ら6人。会長に決まった野村武司弁護士(埼玉弁護士会)は「なるべくスピーディーに、しかし丁寧に審議したい」と述べ、葛西さんの同級生が卒業する今年度末までに報告書を完成させたいとの考えを示した。前の審議会の報告書案は「一つの資料にするが、一から審議する」とした。年内にも開く次の会合までに遺族の意向を確認する機会を設けるという。

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  • サンデー毎日発:国公立・私立299大学 3大模試最新難易度 文系編 志望者が軒並み増加 | 毎日新聞

    文系学部人気が続いている。その中心は経済・経営・商学系だが、来春は社会・国際系や文・人文系の人気が上がりそうだ。もっとも、文系人気と入試の厳しさは別問題。志望者が増えている大学からは安全志向が垣間見える。 来春入試に臨む18歳人口は118万人で、今春より2万人減。それでも、文系学部の志願者は今春を上回りそうだ。河合塾教育情報部チーフの岩瀬香織さんは言う。 「今春は文系学部の人気が高いところに、大規模大学で定員管理の厳格化が進んだため、不合格者が多くなりました。来春は文系学部人気の継続とともに、難関大志望の浪人生が多く残っているため、経済・経営・商学系を中心に文系志望者が増えています」 好調な就職状況や理科の科目負担増を発端とした理系離れにより、文系学部の「学部系統別志望動向」では、教育系を除くほぼ全系統で前年を上回る。増え幅が大きいのは経済・経営・商学系。中でも人気が高いのは、情報系を併せ

    サンデー毎日発:国公立・私立299大学 3大模試最新難易度 文系編 志望者が軒並み増加 | 毎日新聞
  • 精神科入院:ずさん対応 身体拘束中、2割「診察なし」 NPOネット調査 | 毎日新聞

  • 精神科入院:身体拘束、2割「診察なし」 NPOが調査 | 毎日新聞

    精神科入院中に身体拘束を受けた人のうち2割以上が、拘束中に医療者による見守りや診察を一度も受けなかったと回答したことが、精神障害のある人たちでつくるNPO「地域精神保健福祉機構」(略称コンボ)が実施したアンケートで分かった。精神保健福祉法の運用基準で、拘束中の見守りや診察は必須と定められているが、順守されていない可能性が浮かび上がった。 コンボは9月、精神疾患のある人を対象にインターネット調査を実施し、200人が回答。精神科に入院経験がある人は85%で、うち47%が手足や腰をベッドに固定される身体拘束を受けた経験があった。

    精神科入院:身体拘束、2割「診察なし」 NPOが調査 | 毎日新聞
  • 新・心のサプリ:「タテ」か「ヨコ」か=海原純子 | 毎日新聞

  • 小児精神科医・友田明美さん:暴言も子の脳に影響 マルトリートメントを解説 - 毎日新聞

  • わたしは思う:座間殺害事件 ネット読み解く教育を 精神科医、元衆院議員・水島広子さん | 毎日新聞

    事件を受け、菅義偉官房長官はツイッター規制の可能性に触れたが、これまでネットに対する政府の立場は、検閲か野放しのどちらかだった。情報を読み解くメディアリテラシーを身につける教育が必要だ。ツイッター上で優しい人や威勢のいい人が、現実では全然違うことがあると、しっかり教えた方がいい。 また「死にたい」などのキーワードから相談窓口につなぐ仕組みを進めるなら、きちんとした相談先の確保が重要になる。死にたくなっている人は自己肯定感が低い状態にあるので、「苦労しているのは君だけではない」と励ますのは逆…

    わたしは思う:座間殺害事件 ネット読み解く教育を 精神科医、元衆院議員・水島広子さん | 毎日新聞
  • 特集ワイド:心を読む行動経済学 ビジネス街で熱視線 | 毎日新聞

    今年のノーベル経済学賞は米シカゴ大のリチャード・セイラー教授に決まったが、その「行動経済学」の研究は日のビジネスマンの注目も集めているという。どんな内容なのだろうか。【井田純】 「賞の発表直後から、セイラーさんの著作を中心に売れていて、今も店頭の動きはいい」。そう話すのは、「丸善・丸の内店」(東京都千代田区)の担当者。1階の経済書の売り場では、昨年出版されたセイラーさんの著書「行動経済学の逆襲」(早川書房)をはじめ、タイトルに「行動経済学」をうたう書籍が平積みにされている。 一般的にはまだなじみのないジャンルと思っていたが、同店ではここ10年ほど、売れ筋の分野だという。客層の多くが大手町や丸の内かいわいに勤務するサラリーマン。どうやら、ビジネスの参考になるらしいのだ。

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  • 京都府警:ストーカー相談センター開設 加害者を対象に | 毎日新聞

    ストーカー加害者の対策などが盛り込まれた報告書が発表されたストーカー事案再発防止研究会の会合=京都市上京区で2017年11月13日、中津川甫撮影 京都府警は24日、全国で初めてストーカーに特化した相談センターを開設する。新たな試みとして、加害者を対象にしたカウンセリング支援に取り組んでいくのが大きな特徴。加害者の被害者に対する執着心や恨みの感情をなくし、事件防止につなげる。京都市内のカウンセリング機関と提携し、原則5回までカウンセリング料を全額公費で負担する。【中津川甫】 神奈川県で2012年に起きた逗子ストーカー殺人事件で、元交際相手の男に妹を奪われた芝多修一さんが今年3月、京都で講演した。「厳罰化されようが、警察などが連携を強化しようが、加害者の執着心がなくならなければ、事件は防げない」と強く訴えた。その思いは、今月13日に警察や識者らでつくる「ストーカー事案再発防止研究会」(会長・坂

    京都府警:ストーカー相談センター開設 加害者を対象に | 毎日新聞
  • 患者の声に健常者が合わせてこそ合唱できる | 医をめぐる情景 | 上田諭 | 毎日新聞「医療プレミア」

    ドキュメンタリー映画「精神」(2008年) 精神科病院の病棟にはいまも、中からは開けられない鍵が常時かけられた病棟がある。それは、閉鎖病棟と呼ばれる。精神的な不調から、自分の身体や生命を守れず、またまれには他人を傷つけてしまう可能性 のある人たちの治療を安全に進めるため、法律で認められた「強制的入院」を主に行う病棟である。患者の自由な行動は制限され、精神科医師の許可がなければ外へ出たくても出ることはできない。 50年近く前、鍵をかける病棟に疑問を抱いた若い精神科医がいた。医師は、行動に問題の多い患者が集まる病棟で、「だれが鍵を閉めているのでしょう」をテーマとして、患者たちと週1回の対話を始める。患者たちは、「院長や医者が閉めているんだ」と非難し、看護師は「無断で離院するなど危険な行動をする患者の安全を守るためだ」と主張した。

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