「おう~。ショウ」と学校の帰り道、聞き覚えのある声がする。 お兄ちゃんだ。と、僕はお兄ちゃんを見て、ギョッとする。 髪の毛が真っ白のモジャモジャになっていたからだ。 「お兄ちゃん。その頭、どうしたの?」と僕が聞くと 「いい仕事を見つけてな。その準備。」とお兄ちゃんが言う。 もうすぐクリスマスだから、サンタかなんかのバイトかなと僕は思う。 「サンタのバイト?黒髪でも大丈夫じゃない?」と僕が言うと 「サンタじゃないよ。ジャムおじさん。今からまだ準備があるんだ。じゃぁなショウ。」とお兄ちゃんは、行ってしまった。 ……ジャムおじさん? 背筋がゾゾゾとしてきた。 風邪かな?僕は家路をいそぐ。 「ただいま~」と家に帰りつくと美姫さんが 「ショウ、聞いて。ジャムおじさんが見つかった」と言った。*1 ん??? 僕がキョトンとしていると 「康夫さんのとこにね、【ジャムおじさんです。面接希望】って連絡がきたん