「拉致問題の解決のために、何かしたいんですが」 「何かお手伝いできること、教えてください」 これまで何度、尋ねられたことか。 拉致問題ほど、国民が「何かやりたい」と思い、大衆運動の巨大な潜在エネルギーを持つテーマはないだろう。それをまざまざと見せつけられたことがあった。 小泉訪朝のあと、10月15日に5人が帰国した。 その後、2週間の予定滞在期間を越えても日本に留まるとの方針を政府が打ち出すと議論は沸騰。北朝鮮との「約束」を守って、5人はいったん北に帰すべきだとの意見もあり、北朝鮮とどう向き合うべきかに、人々が強く関心をもった時期だった。飲み屋で熱く議論する姿を見ることも珍しくなかった。私もひんぱんにコメンテーターとして、テレビのワイドショーなどに呼ばれていた。 11月4日、日テレの「ザ・ワイド」に出演し、レギュラーの有田芳生さん(現参議院議員)とスタジオで同席した。放送後、有田さんから、