国会を揺るがす菅首相の長男による官僚接待問題では、霞が関からこんな声が上がる。「首相は人事で官僚を支配する。長男に誘われたら、断われないだろう」──それによって、首相に近しい人物が国を動かす力を持ち得てしまう。 菅首相を取り巻く「ネポティズム(縁故主義)」の根深さ──文化人にとって文化勲章に次ぐ栄誉とされる「文化功労者」の選出をめぐり、さらなる問題が発覚した。ノンフィクション作家で『菅義偉の正体』著者の森功氏がレポートする(文中敬称略)。 * * * 選出理由は「ペア碁」 〈ペア碁創案者の滝久雄 日本ペア碁協会名誉会長がこのたび、長年にわたりペア碁の普及、パブリックアートの普及(中略)など文化・芸術活動に多大な貢献を果たしたとして、2020年度(令和2年度)の文化功労者に選ばれました〉 昨年10月27日付の日本ペア碁協会サイトには、本人が満面の笑みを浮かべてそう記している。毎年11月3日の
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