当選から一夜明け、国政に臨む抱負などを語る上田清司氏=さいたま市浦和区の県庁で2019年10月28日午前11時39分、畠山嵩撮影 「今の自分は永田町が十分に見えない。浦島太郎かもしれないので、丁寧にいろいろな方々の意見を聞いてみたい」 参院埼玉選挙区補選の投開票から一夜明けた28日、初当選した上田清司氏(71)は埼玉県庁で記者会見し、16年ぶりに臨む国政への意欲を新たにした。上田氏は憲法改正の議論に前向きで、中央政界では衆院議員時代から築いた人脈も豊富。上田氏の今後の政治的立ち位置が、国政に影響を及ぼす可能性がある。 選挙戦で上田氏は「知事の延長線上」として、「完全無所属」を掲げて戦った。しかし、与野党は告示前から上田氏の当選後を見据えた綱引きを繰り広げた。改憲を視野に上田氏と連携を取りたい思惑がある自民党本部は、独自候補を擁立しないことで「側面支援」した。これに対して立憲民主、国民民主両