慰安婦として受けた被害を証言する李さん =川崎市中原区のエポックなかはら 旧日本軍慰安婦の韓国人女性、李玉善(イ・オクソン)さん(92)が5日、川崎市内で自らが受けた被害を証言した。慰安婦の歴史を否定する言説がまかり通る中、市民団体の集会に合わせて急きょ来日。「日本政府はきちんと反省し、公的な謝罪と賠償をしてほしい」と訴えた。 「語らないことでまた責任が生じる」慰安婦への加害の記憶 ソウル近郊で共同生活する李さんら元慰安婦のドキュメンタリー映画「まわり道」の上映会に合わせて来日した。主催の「川崎から日本軍『慰安婦』問題の解決を求める市民の会」によると、あいちトリエンナーレで平和の少女像の展示が相次ぐ脅迫で中止に追い込まれ、慰安婦の歴史を否定する首長の発言を知り、証言することを決意したという。 満場の約180人が詰めかける中、李さんは「私たちは『慰安婦』ではない。日本人が勝手に名付けたもので