一目見た途端息を呑んだ。学校の教室だったとは思えないありさまである。=11日、ブザヴァ村 撮影:田中龍作= 開戦から45日目、4月11日。 キーウから西に47㎞のブザヴァ村は、人口約2千人の農村だ。村の中心部から南にわずか2㎞の所に、セスナ機を飛ばせるくらいの空港がある。 小さな空港だが、ドローンとヘリコプターの離発着には十分だ。ロシア軍はこの空港に興味を持ったのか、村に1ヶ月以上駐留した。 村人の話はこうだ― 2月末に侵攻してきたロシア軍は当初は何も盗らなかったが、3月中盤くらいから略奪を繰り広げるようになった。家に押し入り食料や金目の物を奪っていった。牛やヤギは殺して食べた。 ここでも略奪と殺戮はセットだった。10人が射殺され、今なお行方不明者が多数いる。 民家や公共施設の損壊が目につくが、学校の破壊は、言葉で表現できるレベルを超えていた。 ブザヴァ村の公立学校(生徒約500人)は7才
開戦から46日目、4月12日。 マスグレイブが見つかったブチャ。街の一角はロシア軍戦車の残骸で埋め尽くされていた。 破壊された戦車の傍らにガスマスクがあった。 現場の状況からして反米・親露の評論家といえども「ガスマスクは住民の物」と言い張るには無理がある。「2万%」ロシア軍の物と見てよい。 ロシア軍の猛攻が続くマリウポリで化学兵器が使われたとの情報がある。使用を決定づける証拠は、今のところ見つかっていないが。 ガスマスクはロシア軍の装備としてあった。ブチャで化学兵器を使ったことにはならない。 ただロシア軍はいつでも化学兵器を使用できる態勢にある・・・ということは理解しておく必要がある。 乗用車には降参を示す白い布が5枚巻かれていた。 ロシア軍に包囲されたブチャ住民が脱出を試みようとしたのである。しかし車輪は4つとも撃ち抜かれた。 乗員は引き摺り出された。射殺されたか連行されたか。 「車に乗
■孤立出産や死産は「罪」なのか リンさんは無罪だ──。そう大書された横断幕を支援者や弁護団が掲げた。 4月11日午前、最高裁前(東京・千代田区)。横断幕に見送られて弁護団は最高裁の中に入った。上告趣意書と意見書、そして6万8千筆にも及ぶ、無罪判決を求める署名を提出するためである。 死産した子どもの遺体を放置したとして「死体遺棄」の罪に問われているのはベトナム人技能実習生のレー・ティ・トゥイ・リンさん(23歳)(以下、リンさん)だ。いったい、彼女に何があったのか、そしてなぜ彼女の無罪を求める声が強いのか。まずは「事件」とされた一連の経緯を振り返ってみたい。 最高裁に上告趣意書、意見書、署名の提出に向かう弁護団の代表 リンさんは2018年8月に技能実習生として来日、熊本県内のミカン農家に就労した。送り出し機関やブローカーに請求された総額150万円の出国費用は借金で賄った。これを返済し、さらには
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